ジンベエさんの日記帳

マッサージ師、浦島ジンベエの日記でーっす

お花畑か、戦場か 腸内のこと

 

元気な腸

 

先日のブログ記事で免疫について軽く触れました。この免疫の活躍の場は足の裏から脳の中まで、人体全部といっても過言ではないのですが、その中でも特に活発に活動してるのが「腸内」です。

 

そもそも、小腸やら大腸って人体の内部にあるもんじゃないんですよね。腸管(消化管)は口から肛門まで一本の管で、始まりの口や、終わりの肛門は開閉構造がありますが、基本的に管の中は外界と完全に接触しています。つまり、腸内と内部として表現してますが、そこは外界、外と同じであるわけです。

 

食べ物は口で砕かれ胃酸で溶かされて、腸で吸収されていきますが、ウィルスやら細菌やら微生物、腸にまで達する外部生命体は大量にいます。胃酸というpH1~2という強酸の海をよくぞ生きのびられると呆れますが、とにかくも奴らは腸管にまでたどり着くのです。そして奴ら外部生命体と我らの免疫は、腸管内壁という人体侵入・最終防衛ラインで文字通りの死闘を繰り広げるのです。

 

パイエル板というリンパ系の免疫器官は、小腸に多数存在します。この組織のある腸管では粘膜やら腸壁やらが薄くなっており、そこから外部生命体が侵入しやすくなっています。その薄くなってる部分に押し寄せてくる外部の連中を「いらっしゃーい❤」と招き入れて免疫は袋叩きにします。あえて陣形を薄くして敵を誘き寄せる、そんな高度な戦術を免疫機構は用いてるのですな。

 

そんなふうに外部生命と免疫が戦う激烈な戦場が腸内なんですが、同時に、ここには微生物群が大量に存在しています。皆さんご存知、乳酸菌だのビフィズス菌だのの菌群です。なお、コイツラも外部の存在で免疫から見たら本来は排除対象なんですが、コイツラは人間が赤子の時から腸に共生しているので敵認識されていません。免疫システムは人体の成長とともに確立されていきます。その免疫獲得過程ですでに腸内に存在してる菌群は敵とみなされないのです。

 

で、免疫たちが外部からくる新参者達と戦う傍らで、古参の腸内菌軍は呑気に増殖と維持を繰り広げて「腸内フローラ:腸内お花畑」を形成していくわけです。この腸内フローラが人体の維持:健康にすげえ重要なのは有名です。なのでまた別の機会で色々記せたらなと思います。

 

とまあ、腸内というのは免疫にとって戦場でもあり、共生菌軍にとってお花畑でもあるといういう面白い場所なんだってことです。

 

ビタミンDの話とか、腸脳相関の話とか、腸内ネタは豊富にありますので、また改めて記せたらよいな。

 

ではでは、今回はこんなもんで。

 

プライベートマッサージ 浦島

浦島 ジンベエ